最低賃金の求め方


【最低賃金の対象となる賃金】

 「基本給諸手当の2つが対象となります。以下の6つの賃金は、最低賃金の対象から除外されます。

  • 臨時に支払われる賃金(結婚手当、退職金など)
  • 1カ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与、勤続手当など)
  • 所定労働時間を超える時間外労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金など)
  • 所定労働日以外の日の労働に対して支払われる賃金(休日割増賃金など)
  • 午後10時~午前5時までの労働への賃金で、通常の計算額を超える部分(深夜割増賃金など)
  • 精皆勤手当、通勤手当および家族手当

【最低賃金の適用外となる労働者の5つの条件】

 次の労働者については、使用者が都道府県労働局長の許可を受けることを条件として個別に最低賃金の減額の特例が認められています。

 ※最低賃金の減額の特例許可を受けようとする使用者は、最低賃金の減額の特例許可申請書(所定様式)2通を作成し、所轄の労働基準監督署長を経由して

  都道府県労働局長に提出する必要があります。

  • 精神又は身体の障害により著しく労働能力の低い方
  • 試の使用期間中の方
  • 基礎的な技能等を内容とする認定職業訓練を受けている方のうち厚生労働省令で定める方
  • 軽易な業務に従事する方
  • 断続的労働に従事する方

【最低賃金の計算方法】

 それぞれの場合について、下記の中から該当する式に当てはめてご確認ください。

 また、こちらのサイトにケーススタディが記載されています。ご参照ください。

  厚生労働省:最低賃金のチェック方法は?

1.  時間給制の場合
時間給≧最低賃金額(時間額)
2.  日給制の場合
日給÷1日の所定労働時間≧最低賃金額(時間額)

※日額が定められている特定(産業別)最低賃金の場合、計算式は以下のようになります。
 日給≧最低賃金額(日額)
3.  月給制の場合
月給÷1箇月平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)
4.  出来高払制その他の請負制によって定められた賃金の場合
賃金の総額÷総労働時間≧最低賃金額(時間額)
5.  上記1~5の組み合わせの場合
基本給の時給換算額+手当の時給換算額≧最低賃金額(時間額))
基本給と諸手当をそれぞれ時給換算し、両者の合計と最低賃金額(時間額)を比較します。